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『SechsFeder』 00 01 02 03 04 05 |
序章:6つの意味を持つ7枚の羽達 ここはネオピアのとある一角にある孤児院。 本家本元の"ネオピア孤児院"とは違う種類の孤児院。 孤児院とは名だけのもの。本当は"モルモット養成所"だった。 そしてその奥は研究室。噎せる位の薬品の匂い漂う場所だ。 近頃その研究所がとても騒がしい。 どうしてだかは"モルモット養成所"のモルモット達も知らない。 知っているのはオーナーと、研究員の奴等だけ。 「・・・・・・」 モルモット達は年齢も種類もさまざま。 まだ喋れもしない子供もいれば、もう成人する子供もいる。 研究員の1人が口を開いた。 「さぁ、君達。今日は選別の日だ。皆、並んで」 子供達はざわめき、そしてすぐに並び始めた。 「今日も・・・だね、來零ちゃん」 「そうだね、紫月」 始めに口を開いたのはブルーループの紫月(しづき)。 憂鬱な顔をしながら來零と呼ばれた子の隣に並ぶ。 答えた來零(これい)はレッドクーグラ。紫月とは双子である。 「並んだかい?じゃあ始めようかな・・・まずは、~~」 知らない名前の子が呼ばれた。上手くは聞き取れない。 段々自分の番が近づいてくる。 緊張で心臓がバクバクする。怖い、恐い、コワイ・・・! 「來零、来なさい」 「來零ちゃん・・・」 「大丈夫。紫月とはずっと一緒だからさ。ボクは何処にも行かないから」 「・・・うん・・・」 涙が出そうになる。しかし此処で涙を見せてはいけない。 「・・・っほぉ・・・ッ!!」 あちら側で歓声が聞こえた。 少し年齢の過ぎた、しわがれた声。 「つ、次。紫月来なさい」 「ッ・・はい」 遂に自分の番だ。カタカタと歯が鳴る。やはり怖い。 目の前に研究員の顔が近づく。 奥に連れて行かれた時、來零の姿は無かった。 『ボクは何処にも行かないから』 來零がさっき言った言葉が虚しく頭の中を木霊する。 「・・・服を脱ぎなさい」 研究員の言う通りにして白のワンピースを脱ぐ。 「君、早くその電極を。肩甲骨辺りに当てて」 「は、はいっ」 背中に冷やりとした物が当たる。 顔をしかめた。気持ち悪い感触のゼリーがぬるぬる塗られた。 もう嫌だ。そう思っていた矢先、 「おぉっ・・・、これは凄いデータだ。k444363よりも適応出来るかも知れんな」 何かを表すモニターを見ながら研究員は言う。 『適応』その単語の意味はわからない。 殆ど教育を受けていない為か研究者の話も意味が分からなかった。 突然、腕に小さな痛みが走った。 それは、麻酔のようだった、もう、意識が無い―――――― 1章:適応する子供達 この世界は本当に広い。 大きな町が幾つもあり、見た事の無い所が多くて――― 何度訪れても新しい経験がある。 今の家庭にも満足していた。とても大家族で、皆個性的。 お友達も何人か出来ていた。仲良しの子とはたまに家で会っている。 ちなみに今日も会う約束をしているのだった。 彼女(その友達は女の子なのだ)が家に来る前にお茶菓子を探してこのセントラルに来ていた。 「うーん・・・何がいいかなぁ。お茶飲むんだしお茶入りのクッキーはなぁ・・・」 顎に手を添えながらチョコレート・ファクトリーの中で紫月は悩んでいた。 「あのぅ、ちょっと?いい加減早くして下さいませんかね。お客さん」 「えっ、あっ、ごめんなさい。ちょっとまだ悩んでいるので・・」 「じゃあもう少し後ろで見ていてもらえるかな!列がつっかえているんだっ」 店員の怒声を浴び、紫月はすごすごと後ろの方へ下がっていった。 店員が怒りを露わにしたのも理解出来る。 ショーケースの前に長時間張り付いている癖に、全然買う気がないように見える。 それでもまだ紫月は悩んでいた。 ありきたりのクッキーやチョコではいけないと思いたったのが始まりだったが、 余り予算を持っていないのを忘れて、家を飛び出してきていた。 しかもこの家は分家で、殆どは本家からのお金でホテルに入っていたので、皆殆ど手持ちのお金なんて持ってなかったのだった。 |

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